サッカーの面白さを奪ったボール「+TEAMGEIST」

今回のワールドカップでサッカーの面白さを奪ったっものの一つは試合球として採用されたアディダスの新型ボール「+チームガイスト」だと思います。

2006Jリーグ公式試合球として+TEAMGEIST ”+(プラス) チームガイスト”を使用

このボールが実現した滑らかな球体によってボールに回転が掛かりにくくなり、揺れて落ちる弾道を生み出しダイナミックなミドルシュートによる得点が何度も見られました。最初はこれも楽しかったのですが、逆にこのボールには意識的に回転を掛けるのが難しくなってしまったのです。ボールに回転を掛けて、素晴らしく美しく曲がるフリーキックやカーブしてピンポイントで合わせるセンタリングなどが見られなくなってしまったのが残念でした。それでもベッカムは蹴り方を変えてフリーキックから見事に得点していましたが。

ストライカーDXの『足ワザレポート+(プラス)“足裏、ミドル、裏通り”その2』:菊地芳樹(本誌)というコラムでもチームガイストの揺れるボールについて詳しく書かれています。

ボールが柔らかいということは、インパクトでボールが凹み、飛んでいきながらそれが元に戻る現象が起こっていると想像できます。このボールを蹴ったことのある人の感想として、よく「バレーボールを蹴っているみたい」とか、「ビーチボールを蹴っているみたい」という話を聞くのですが、この現象が無回転やブレの要因となっていると思われます。