Panasonicのミラーレス一眼 LUMIX GF9発売

パナソニックのエントリー向けミラーレス一眼の新モデルLUMIX GF9が19日から発売される。GF7の後継モデルだ。

小型軽量

このカメラの最大の特徴はレンズ交換式カメラにもかかわらず小型軽量であるという事。手ブレ補正付き12-32mmの標準ズームレンズをつけた状態で約336gだ。これは少し重いコンデジ並みの軽さを実現している。ちなみにキャノンの1型センサーモデルのPowerShop G7X Mark IIが約319g。

さすがにポケットに入る大きさではないが想像以上にコンパクトなサイズ。前モデルに比べすっきりしたデザインになっている。大きさ比較はこちらで確認できる。似たサイズのカメラとしてはオリンパスのPEN E-PL8やニコンのNikon1  J5があるが、PEN E-PL8は400gを超えてしまうので重たいし、Nikon 1  J5は(好きなモデルなのだが)ひと回り小さい1型センサーで2年近く前のカメラで、何よりNikon 1シリーズの活気がなく将来性に疑問。

最新デジタル技術で「私、失敗しないので」

シーンを自動で認識する「おまかせiA」を始め、オートフォーカス、ノイズ処理、各種補正などが最新のかしこいデジタル処理エンジンにまかせておけば、ストレスなくじゃんじゃん撮影ができそうだ。ただこれはまだ未確認。発売後の他のレビューを待ちたい。

手ブレ補正についてはカメラ本体側にはなくレンズ側での対応になる。キットに付属する標準ズームは手ブレ補正に対応しているが、もう一方の単焦点レンズは手ブレ補正に対応していない。これはカメラ本体の小型化により省かれている機能なので仕方がない。

4K PHOTO

パナソニックが盛んにPRしているのが「4Kセルフィー」。これは1秒間に30枚連写出来る4K PHOTO機能を使い一気にたくさん撮影した中から気に入ったものを後から選べばいいという理屈だ。いい表情やブレていない、あるいはピントが合っているもの、を後から選べるのは嬉しい。4K PHOTOを使うと約800万画素程度になってしまうが、スマホやPCで楽しんだりするには十分な画質だ。

ただこの「4Kセルフィー」のPRのせいで男子がこのカメラに近づきにくくなっていないだろうか? 少し余計な心配な部分をしてしまう。このほか4K PHOTO機能にはフォーカスセレクトやフォーカス合成といった便利で楽しい機能もあるのだが今回は触れない。

キットレンズ

このカメラはボディとレンズがセットで販売される。前モデルのGF7では望遠レンズとのダブルズームキットだったが、今回のGF9では25mmの単焦点のレンズが付属するダブルレンズキットで発売される。望遠よりも身近なものを撮影する際にボケ味を楽しんでもらうというメーカーの意図が感じられる。なお先ほども書いたがこの単焦点のレンズには手ブレ補正機能は付いていない。

マイクロフォーサーズ

このLumix GF9はマイクロフォーサーズという規格の商品だ。カメラ本体やレンズのサイズ(大きさと重量)と画質のバランスがとれた良い規格なのではないかと思う。パナソニックとオリンパスがこの規格を採用しいる。

どちらのメーカーのカメラでもお互いのレンズを利用できるため多くのレンズから気に入ったものを選ぶことができる。レンズを追加するなんて最初は考えないかもしれない。ところが撮影にはまって楽しくなり、マクロや広角、望遠などのレンズを追加しようとした時に、パナソニックとオリンパスの2社からレンズが発売され種類が多いということはかなりの利点である。その点で活気のないNikon 1は残念。

昔と違ってデジタル技術の開発によりカメラがどんどん進化しているので、ひとつのカメラを長く使うというより数年後にはカメラ本体を買い替えることが十分考えられる。カメラの進化が期待できる規格を選んでおけば、お気に位入りのレンズを近い将来に登場する進化したカメラで使う事が出来るのだ。

昨年発売されたオリンパスのOM-D E-M1 Mark IIやパナソニックのLumix G8 などの良い評判を聞くと、マイクロフォーサーズの今後に期待しても良いと思わせてくれる。

カラーバリエーション

国内では、オレンジ+シルバーまたはブラック+シルバーの2色展開。国内ではブラック+ブラックのモデルは発売されない。海外ではブラック+ブラックやピンク+ブラックといったモデルもある模様。

価格

アマゾンで約8.8万円。前モデルがつい最近まで6万円を切るぐらいの価格で販売されていたので高く感じる。2-3ヶ月待てば7万円台前半程度、もしかしたら6万円台後半程度まで落ちてくると予想。